「中国哲学書電子化計画」サイトを利用して三書を比較してみました。
予想以上に一致項目が多いので、10項目まで探して、表にしたものを示します。
(まだ有るのは確実ですが、傾向を見るには、これで充分な数と思います)
◆分ったこと
(1)華嶠『漢後書』・范曄『後漢書』は各項目の中の一致性も高い(赤文字)
(2)『東観漢記』も一致している項目がある(赤文字)
(3)①は「南匈奴伝」で、華嶠「漢後書」にも「南匈奴伝」があった。
但し、「南匈奴伝」以外の四夷伝は見当たらず、烏桓鮮卑伝や東夷伝の記述も見つからなかった。
(4)華僑「漢後書」と「後漢書」の一致性の高さから、”「東観漢記」⇒華僑「漢後書」⇒「後漢書」”の参照関係は確実と思われます。
(5)それ以外の経路として、「東観漢記」⇒「後漢書」(范曄が「東観漢記」を直接参照した可能性)については、当方個人的には「無かった」と推察。
その一つの理由としては、”「八家後漢書」に「東観漢記」が入っておらず、もし范曄が参照していたのなら、入っていてよいのではないか?”という論理的推測です。
(以下が10項目の表で、画像にする時の都合で三分割しています)
以上