邪馬台国「新証明」

古代史を趣味で研究しているペンネーム「古代史郎」(古代を知ろう!)です。電子系技術者としての経験を活かして確実性重視での「新証明」を目指します。

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

(B095) 陳寿の追加箇所の推測

前記事で徐福伝説について、後漢書と呉志(三国志)に同じような記述があることを詳細に検討。 それに関してhyenaさんより以下の示唆を頂きました。 <この徐福伝説みたいなケースは東夷の他伝にはありませんでしたか?つまり同じ説話がブロック単位で范書・…

(B094) 呉志の徐福伝説

徐福伝説について、後漢書と魏志に同じような記述があるので比較表作成。 →まず①の「東鯷人」は、後漢書が”『漢書』地理志第八下/呉地”の記述を引用は確実。 <會稽海外有東鯷人,分為二十餘國,以歲時來獻見云> 続いて、④~⑬の徐福伝説関連記述は、呉志の…

(B093)桂川氏見解検討8「倭国乱とその後の時期」について

前記事で、桂川氏著書の以下見解を紹介。 <『梁書』が、何の根拠もなくこの記述を成したとも思われないので、倭国乱とはおおよそ二世紀の後半、中ごろに起きた王位をめぐる内乱である> →前記事の表の両側に、「時代」を追加してみました。 倭国(大)乱と…

(B092)桂川氏見解検討7「倭国(大)乱について」

桂川氏「『後漢書』倭伝読まずして邪馬台国を語るな!」 -----引用開始---- 9 邪馬台国の歴史は誰の認識か 『後漢書』倭伝は、倭国大乱の時期について桓霊間と記す。桓霊の間とは桓帝と霊帝の間で146年から189年の事とされる。また『梁書』は「霊帝光…

(B091) 桂川氏見解検討7「卑弥呼と宗教に関して」

桂川氏「『後漢書』倭伝読まずして邪馬台国を語るな!」 -----引用開始----- 10「鬼道」ではなく「鬼神道」 ・・・論者の多くが「鬼道」の語句から卑弥呼は神や霊と交信するシャーマンであるとする説がある。しかし『後漢書』倭伝は「鬼神道」である。「鬼…

(B091)桂川氏見解検討6「倭国(大)乱」

桂川氏著書の「倭国乱」の箇所(引用後掲)を見ていたら、魏志倭人伝の「倭国乱」の記述に対する個人的違和感の原因が分かって来ました。 ①両書の「倭国(大)乱」の記述の違い (魏志 )倭国乱相攻伐歴年(後漢書)桓霊間倭國大亂更相攻伐歴年無主 ②魏志倭…

(B090) 桂川氏見解検討4「楽浪郡徼 」

◆桂川氏の見解 →『後漢書』が魏代の史料を取り上げたと見ておられます。 -----桂川氏書籍引用開始----- (『後漢書』倭伝読まずして邪馬台国を語るな!Kindle版) 7勝手に付け加えられた情報ではない・・・『後漢書』がここで取り上げた資料は魏時代の資料…

(B089) 桂川氏見解検討3「真珠ではなく白珠」について

◆桂川氏の見解 →以下のように「パールではなく水晶の小玉」としています。 -----桂川氏書籍引用開始----- (桂川光和.『後漢書』倭伝読まずして邪馬台国を語るな!Kindle版) 5 真珠ではなく白 珠。正しいのは『 後漢書』倭伝 倭国の特産品の一つについて次…

(B088) 桂川氏見解検討2「単語レベルでは、極めてよく似る。だが文節単位では一つとして同じものはない」

桂川氏の詳しいサイトがります。 『後漢書』倭伝は『魏志倭人伝』からの派生ではない その中の重要な指摘。 <「単語レベルでは、極めてよく似る。だが文節単位では一つとして同じものはない」> ⇒『後漢書』倭伝と『魏志』倭人伝で、同じ対象の記述でも、殆…

(B087) 「桂川光和」氏見解の検討1「『後漢書』倭伝は、240年倭国を訪れた魏の使者が記した報告書あるいは紀行記のようなものを見ている」の正否は?

桂川氏の見解”『後漢書倭伝』は『 魏志倭人伝』を参照していない”に賛同していますが、当方見解との違いも色々有るので検討して行きます。 ”桂川光和. 『後漢書』倭伝 読まずして邪馬台国を語るな! Kindle 版. ”から引用 -----引用開始----- 2『魏志倭人伝…

(B086) 「桂川光和」氏著作紹介「『後漢書』倭伝 読まずして邪馬台国を語るな!」

表題の件に入る前に、当方で2冊のKindle本を出したことをお知らせします。 ◆1冊目: 邪馬台国「新証明」1「『後漢書』倭伝は『魏志』倭人伝に依拠していない」 ◆2冊目: 邪馬台国「新証明」2 早稲田大学「渡邉義浩教授」に公開質問 “『後漢書』東夷伝は…

(B085) 裴注『三国志』における「華嶠」の検索結果

「華嶠書」検討の参考用として、「中國哲學書電子化計劃」の検索機能で、『三国志』における「華嶠」を検索してみました。 結果的に、本文には一つも無くて、全部「注」の中に有りました。 ただし、記述の仕方が以下の4種類もあります。何を指しているか、今…

(B084) 三国志・後漢紀・後漢書・華嶠書の参照関係事例

各書の参照関係を調査したのでメモ(途中経過) ➡「荀爽」の記述に関して、後漢紀・後漢書が、魏志を参照とは見えません。 また、後漢紀・後漢書は、同様の原史料参照の可能性が高く、候補は華嶠書。 ■「荀爽」(「荀彧」の叔父)の記述 ①中平五年(188年) ◆…

(B083) 「東夷王度大海奉國珍」1

王莽伝の「東夷王度大海奉國珍」は色々興味深い面があります。 検索しているうちに、次の論考があったのでメモのために掲載。 東夷の王大海を渡る -三国志魏書東夷伝倭人条国名比定の試み- ➡下の方に抜粋を添付します。今後詳細検討予定です。 ざっと見た…