2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧
安本氏の説についての続きです。 同氏著作「巨大古墳の被葬者は誰か」から、箸墓古墳についての仮説引用。 <【四つの仮説】 箸墓古墳については、さまざまな仮説が成立する。すなわち、[仮説1〕箸墓古墳の築造時期は、崇神天皇陵古墳よりも新しい。[仮説2〕…
今回は「後漢書は魏志の要約ではない」を検証する中で、背景説明のために「後漢書倭伝は魏志倭人伝に依っている」という見解例をまとめてみました。 非常に沢山あるのですが、邪馬台国論議における戦前と戦後の二つの論争の当事者の見解を抽出しました。()…
「太伯と大夫」についても2020年に着目し始めた点です(当時は通説的な「魏略ベース」前提で考えていました) これについて東洋学者の「橋本増吉」博士(1880年 - 1956年)がずっと前に示唆を与えてくれていました。 まとめてみると、橋本博士は以下指摘。 …
「証明1~4」で完全証明と考えていますが、通説とは真逆の結論になるので、補足説明などをして行きます。 先ずは「証明1鉄鏃の有無」の文末[補足]に書いた「石鏃」に関する考察です。 「鉄の古代史」という本を書かれた考古学者「奥野正男」氏の研究を引…
これまでの証明1~3で「『要約ではない』の完全証明が達成出来た」と考えています。 簡単な図にしてみましたが、魏志に含まれない記述が後漢書に多数あり、これを「要約」とは呼べないことは明らかです。 しかし、今までの通説とは真逆になるので、認識し…
本ブログ第一回は「魏志倭人伝と後漢書倭伝」、第2回は両書の「(倭を除く)東夷伝」同士の比較を行って、「後漢書は魏志の要約ではない証明」を提示しました。 続いて、(裴注)魏志『烏丸鮮卑伝』と後漢書『烏桓鮮卑伝』も比較してみます。 先に結論を述べ…
史書の記述の中で、「年号」が入っているものは明確な検証がし易くなります。 例えば後漢書倭伝では、後漢代における倭の遣使記述が有ることは、よく知られています。 ●建武中元二年,倭奴國奉貢朝賀,使人自稱大夫,倭國之極南界也。光武賜以印綬。●安帝永…
タイトルにあるように、「後漢書は魏志の要約ではない証明」と補足の検証を行っていきます(タイトルのB001~は通番です)。 なお、邪馬台国論議を既にある程度深くご存知の方向けを想定していますので、一般的な背景説明などは省略が多くなると思います。 1…