邪馬台国「新証明」

古代史を趣味で研究しているペンネーム「古代史郎」(古代を知ろう!)です。電子系技術者としての経験を活かして確実性重視での「新証明」を目指します。

(B079) 「後漢書解題」(吉川忠夫氏・渡邊義浩氏)における「華嶠書」への言及

【吉川忠夫氏見解】

①范書の最も基本な的材料は「東観漢記」で、李賢注が説明している。

②范書が帝紀の後に皇后紀を立てているのは、明らかに華嶠書にならっているに違いない。

③華嶠書の論と范書の論が一致するものがある。

→これについては、当方も独立に「中國哲學書電子化計劃」サイトの検索機能で発見したのですが、その後に吉川氏の指摘を見て正確なのに驚きました。

検索機能が無い頃に、よく見つけられたものだと感服。

但し、当方は検索機能を使用して、さらに多くの合致も検出しています。

それもあって、吉川氏が前述①で「東観漢記が范書の基本的材料」とだけ述べて、基本材料における華嶠書の位置づけに関して言及が無いのは違和感が大きいです(後述の「渡邉義浩書」も同様)

当方の現状見解としては以下の推測をしています。今後更に検証予定です。

范書は「東観漢記」も基本材料にしているかも知れないが、実質的には「東観漢記」の煩瑣さを修整したと考えられる華嶠書に依っている部分が大きいのではないか。



【渡邊義浩氏見解】

①と③について、吉川氏と同見解と見えます。

【渡邊義浩氏による「吉川本」との関係性説明】

以上