たまたま検索で以下の論考が出ました。当方にとっては掘り出し物でした。
➡当方で考えていた「史書ごとの使用語句の違いによる年代順」の推定に、そのまま使えるという点で掘り出し物でした。
上表の下部欄外に著者のコメントが有りますが、例えば「烏桓と烏丸」は、「烏桓」の方が古い時代の呼び名で、「烏丸」の方が新しい呼び名ではないか。こう推定すると、「烏桓と烏丸」の使用割合は時代を表すのではないか。それを表に赤矢印等で追記しました。
そして「高句麗」等も同様に時代順の推定に使えそうなことが分かりました。
これは後漢書の内容の方が先に成立(=後漢代原史料があって范曄はそれを参照)を表していると考えます。
その上で、上表は「漢書→後漢書→三国志」の並びですが、「漢書→三国志→後漢書」に入れ替えると矛盾が出てくると思われます。「烏桓と烏丸」を例にとると、「漢書→三国志」で「烏桓→烏丸」に変化して、次に「三国志→後漢書」で「烏丸→烏桓」に又戻るということで、考えにくいのではないか。
「魏志非依拠」の証明の強化に使えそうです。「魏志非依拠」が真相であるため、真相に合致する事実関係は色々出てくると考えています。
なお、この論考には9頁目ぐらいに以下の表も有り、非常に詳細です(「壹と臺」に関する著者の考察自体は、古田武彦氏の影響を受けておられるようで、疑問有りです)
”中国における邪馬壹(臺)国の表記とその音”
以上