前記事の行程再検証で、「項目ごとに比較分析する手法」の有効性を改めて感じたため、従来から関心の高い「刺青」と「中國からの位置」の関連部分を抜き出して改めて表を作成しました。
以前に当方ブログ(B034)(B035)で考察済みなのですが、陳寿は後漢書の「刺青」と「中國からの位置」の記述を、それぞれ二つに分割して、その間に情報を挿入したようです。これは陳寿の手法の特徴と言えるかも知れません。
■刺青(番号は当方付加、以下同)
後漢書⑧男子皆黥面文身⑨以其文左右大小別尊卑之差→魏志の(2)と(4)
■中国からの位置
後漢書②其地大較在會稽東冶之東③與朱崖儋耳相近故其法俗多同→魏志の(5)と(9)
(B035)後漢書倭伝と魏志倭人伝の「習俗等の記述順比較」2
➡陳寿の手法は、比較表にすると分かり易くなると思えるので、「魏志非依拠」の説明においては、まず比較表を前面に出してみようと思っています。
ただ、「這っても黒豆」の方々からは、比較表についても、何らかの「ぶっ飛んだ?反論」などが出て来ると思います。
それの対応用に、上図とは左右逆にした「魏志→後漢書」の図も作成してみました。
➡「魏志依拠」であるなら、左の魏志から右の後漢書を作成したことになります。
通説をあくまで支持する方々は、この図を見ても、それが出来ると仰るでしょうか???
なお「魏志の方が乱雑に見えるのは、後漢書が魏志を整理して成立した」というような趣旨の見解まであるようです。しかし、このような比較表を提示して行くと、「魏志非依拠」という真相を分かってくれる人も出てくると期待。
また、それでも通説に固執する人の割合がどれぐらいになるか、なども日本人の思考形態の調査として有益になるかも知れません。
以上